社長指南役が果たす2つの役割とは?

人は一人では生きていけない。

字に表されるように、人という字は支えあっています。

いち人間として、社長は会社の代表という顔もあれば、家族の長であるという顔もあります。
プライベートで信頼ができる人、仕事として信頼できる人は似て非なるものです。
社長という顔の時に信頼できる「指南役」とはどんな人でしょうか?

指南役とは?

「指南役」の語源は、中国の皇帝が戦のために作った「指南車」からで、「正しい道や方向に教え示す」という意味で使われるようになったそうです。

社長がアドバイスを求めれば、その道の専門家は沢山います。
事業であれば、弁護士に税理士、経営コンサルタントなど。
心の支えになってもらいたいと思えば、ビジネスコーチ、メンター、顧問、そして社長仲間、友人など多くの人が候補にあがるはずです。

時には、今そこに有る危機に対し、適切なアドバイスをし、心の支えとなる人であり、
時には、軌道に乗っている時に、ブレーキ役になってストップをかけたり、アクセル役になってGoサインをだしてくれる人であったり。

これからの事業を創造するための行き先を、教え導く、指導者としての存在、それが指南役です。

指南役を求めるのであれば自分をしっかりと知る必要がある

このような存在は、だれでもいいわけではなく、人を選ぶ以前に自分自身のスタンスも大切です

社長の指南役ともなれば、たくさんの経験を積んでいます。
その経験値の幅と深みによって、自分では気づかない視点を与えてくれたり、視野をもっと拡げるきっかけになる話をしてくれたりするでしょう。指南役となる方のキャリアに対して自分自身も耳を澄まして傾聴する謙虚な姿勢も必要です。

謙虚な気持ちで相手を尊敬できるのか?
自分自身の志向や価値観がある程度同じで、同じ目的をお互いに見ることができるかどうか?

これはとても大切なことです。

本気で事業を成功させたいと思う指南役は、社長にとって耳の痛い話や、意に反する教えを与えることもあります。

経験やプライドにより、指南役からの示唆をシャットアウトするようなスタンスでは何も始まりません。
謙虚な気持ちで指南役の意見を聞き入れる、自身の態度や姿勢も求められます。
そのためには自分自身の考えを知ることは重要です。

今一度自分の考えや、ヴィジョンと向き合って、

自分が一番必要なものは何か?
今自分は、社長として何をすべきなのか?
様々な案件がある中で優先すべきものは何か?
なぜそうなのか?

今の自分を知り、それに応えられるだけ経験やキャリアを持っている方であるとわかれば、おのずから謙虚な気持ちで相手を尊敬し、意見を取り入れることができます。

自分の我を通したいのであれば、自分を知ることも指南を受けることも必要ありませんが、喫緊の課題解決や改善、改革をするための良きアドバイス、指南を受けたいと思ったなら、指南役となる人に、自分を知ってもらうことはその近道となるに違いありません。

社長指南役が果たす2つの役割とは

私は指南役というのは2つのタイプがあると考えます。

1. 実務に役立つ指南役
2. 気づきをもたらしてくる心の指南役

1の実務に役立つ指南役は、正に実践型の指南が求めます。
どう成長させていくのか?
組織づくり如何にしていくのか?
打ち立てたヴィジョン達成に向けた戦略をどう遂行していけばいいのか?

具体的な手法を伝授、指導してもらうことになりますから、その知見、経験をもった人を選ぶことが肝要です。

2の気づきをもたらしてくる心の指南役とは、メンターと言ってもよいと思います。
メンターとなる指南役は、社長であるあなたからみて、人間的魅力がある人であり、その人の考え方、姿勢・態度に共感できると感じる人です。

戦略、戦術といった具体的な施策を教示するということよりも、
どう目の前のことを考えたらよいのか?
どのような視点で捉えたらよいのか?
どう解釈、理解したらよいのか?

といった思考にヒントをあたえてくれる存在が気づきをもたらす心の指南役の役割であり、人生の師とも言える存在です。

1, 2とも、重要な役割を担う指南役であります。
会社の状況、時機、組織コンディションによって、使い分けするのもひとつの手だと思います。
私個人的には、2の心の指南役は、先述したように人生の師でもありますから、「この人は師である!」と思える人と出逢えることができたたら、どれほど心強いことか、またどれほど幸せなことかと思います。

自分はどんなタイプの人間なのか、そして、今、何を必要としているのか?

これらを改めて検討したうえで出会った人は、真の指南役になるでしょうし、あなたにとって道を示してくれる灯台のような心強い存在になると思います。

どのようにして指南役を探すのか

実践型の指南役、心の師の指南役は、どこでどう知り合うことができるのでしょうか。

科学的ではありませんが、「こういう人と出逢いたい!」と願う気持ちを持つことは大切です。
人との出会いはご縁とも言います。
そのご縁が成就する(引き寄せる)には、想いをもって(願いが叶うための)アンテナを立てておく必要があります。
そうすることで、たとえば、何かの会合やセミナーなど、あるいは人からの紹介で、指南役となる人と出会う、そんなことが起きるかもしれません。それは偶然の出会いではなく、必然の出会いと感じることもあるでしょう。

また、必然出会いを待つよりも積極的に指南役となる人を見つけたいのであれば、地元の商工会などが該当する人の紹介を行っていますので、相談してみるのもよいと思います。
また、民間でメンターや顧問の紹介を行っている企業もありますので、そうしたサービスを活用してみるのもよいでしょう。

最後に

これまで様々な経験、知識をもった人が多くいますが、その人たちは常に人のために役に立ちたいと思っています。
よき指南役に恵まれるかどうかは、あなた(社長)自身の考え方次第です。

どうありたいのか
会社をどうしていきたいのか
何を解決したいのか
何をどう改善していきたいのか
それはなぜか?

こうした想いと考え方をしっかりと持つことで、よい指南役と出会うことができるはずです。

師を得ることは、人生の喜びでもあります。




オンライン・電話相談 60分15,000円〜

申し込みはこちら

関連記事

  1. 会社にとって価値ある外部顧問とはどのような人か?

  2. 社長から見たナンバー2(右腕)の存在とは?

  3. 【今知りたい!】社長の支えとなるメンター(外部助言者)の見つけ方とは?

  4. 優れたナンバー2の4つの特徴とは?

  5. 起業時の相棒(共同創業者)は、どんな人を選ぶべきか?

  6. 組織が20人を超えたら指南役と共に組織構築をしましょう!