こんにちは、河村です。
事業が軌道に乗り、社員が1人2人と増え、そして更に発展し10人、20人となる…
とても嬉しいことですね。
拡大の過程において20人を超えるあたりから、今までと違う目線になっていくかと思います。
今回は、私の苦い経験を交えて、成長中のベンチャー企業の社長さん向けに、組織社員が20人超えたらナンバー2、参謀役、指南役と共に本格的な組織構築の必要性をお話致します。
事業成長に合わせ社員が増える
事業を始める際、最初から10名以上のメンバーでスタートするケースもあるかもしれませんが、大半は自分一人か、数名の仲間と始めることが多いと思います。
起業当初は、何でも自分たちでやらなければなりません。
自分たちの想いを実現したいという情熱は、努力も苦労もいとわない。
やがて、その努力と苦労が実を結び、事業が立ち上がり上手くいきはじめる。
そうなると、さらなる発展のために、「人」が必要となります。
「誰か良い人いないかな?」
と、まずは友人や知り合いといった身内から声かけて良い人を探す。
縁あって良い人とめぐり逢い、自分たちに共感してくれた人がジョインする。
想いを共有するメンバーとがんばり、事業は時流に乗って、事業は更に成長していく。
そして、さらにその成長に合わせて人を入れるため、縁故採用を進めるものの、事業の成長スピードに採用人数が追い付かない。
であればと、人材紹介会社などに依頼する。
このような流れで行きついた人材会社からは
・どのようなポジションですか?
・採用の条件は?
・年収はどれくらい出せますか?
・福利厚生などはどのようなものがありますか?」
と、営業担当から尋ねられるも、まだ立ち上がったばかりの状況で、決まりきったことをお願いするだけではない、起業時ならではの混沌とした状況の中で仕事を見出し、創っていける人という条件とは若干かみ合わないことを感じるわけです。
ただ、事業の面白さや、未来への期待を抱いてくれる求職者もいて、なんとか採用ができ、そしてまた走り出す。そして次なる波を迎えるのです。
20人超えたころから、1回目の「あれ?」
まさに未来を今創っているいるという安定とはいえない、走り続ける状況が続く中で、事業を回すオペレーション業務と、新規顧客獲得などの攻めの両輪を回している日々が続いていきます。
創業当初のメンバーは、それこそなにもないところから、寝袋もって昼夜問わず踏ん張ることが、ある意味当たり前であり、環境うんぬんよりも、事業が大きくなり、自分の想いが形になっていくことにやりがいを感じ、自社のサービス・商品への愛着も深まっていきます。
しかし、後から入社組からは、それよりも整った環境を求めたい、前職との比較をするなど、現リソースや体制への疑問を呈する人が出てくるものです。
その時に、社長は創業メンバーと、後から入社組の、価値観や感覚のズレを感じはじめます。
ただ、環境が異なる人間が集まれば個性も価値観も異なるわけで、目の前の事業成長に実感があれば、そのズレは特に問題ないといったん判断をするのです。
この初めの「あれ?」という状況を伴いながらも事業が成長を遂げていきます。
「あれ?」の時に経験した苦い思い出から学ぶ組織構築の重要性
ベンチャー企業だと、勢いがある精鋭が集まり、多少のリスクを背負って入社・採用しているのが実態かと思います。
ズレを感じながらも、事業は成長をしていき、そのスピードに合わせた人材確保をして、組織構築をするものの、社員数20名を超える辺りから、社長は人心掌握、人を動かす難しさを感じるようになります。
創業時は、阿吽の呼吸があるように、一緒に“がんばる”メンバーは主体的に動いてくれました。それが、このころになると、 日常業務をする上では十分なスキルはあるものの、創業時とは「違う」何かがあることをハッキリと認識できレベルにある、ということに社長は気づくのです。
これまでは、事業の成長だけに目を向けておけばよかったのですが、だいたい20名体制になるあたりから、
「組織」「メンバー」のことを考えなければならないという次のステージに移るのです。
場合によっては、悩みを占める割合が、「組織・メンバー」に関することが大きくなり、こうした内向的なエネルギーは、社長の性質が「攻め」であればあるほど、社長を弱らせることにもなりかねません。
このステージに移る前が、本格的な「組織づくり」に着手するタイミングです
事業が成長し、今の組織が更に大きくなり、50人体制になった姿を思い浮かべるのです。
さて、この時に、何が起きるのだろうか?
ここで、私の苦い経験をお話いたします。
50人までは、一人ひとり、その人がどんな人なのかといった人なりや個性などを知り覚えることができました。
しかし、51人になった瞬間、51人すべてどんな人か分からなくなってしまったのです。
それまで良く知っていた人なのに、記憶喪失になったかのように思い出せなくなる。
51人目のその人ことだけではなく、51人全員すべてをです。
大袈裟な表現に聞こえるかもしれませんが、それほど人の把握ができなくなってしまったという事実を私は体験しました。
その時思ったのです。勢いあった20人体制の頃、メンバーと向き合い、未来を見据えた組織構築をしていれば、次なる成長カーブを創ることができたと思います。その時に社長がこの問題を抱えるのではなく、ナンバー2や指南役の必要性を感じました。
人数がまだ少ない時に、組織構築をしっかりとやれば、いざという不測の事態になった時に、組織力が発揮されるのです。
強い組織にするには?
強い組織にする
こう願わない社長はいないと思います。但し、強い組織とは何なのでしょうか?
これは人よって考え方が違うとは思いますが、私は強い組織とは、「成長志向ある自律した組織」と定義しています。
企業は人なり
実行力を発揮する、「人材」をないがしろにした強い組織構築はあり得ません。
最後に
どんなに優秀な社長であっても、社員の人心掌握をし、組織を目指す方向にベクトルを合わせ、成長させ続けるには限界があります。事業をどうしたいのか、そのヴィジョンを達成させるために、メンバーを必要するならば、組織を構築することは極めて重要なことです。
スーパーマンである社長といえども、組織構築するために、ナンバー2、参謀役、指南役等、社長をフォローするメンバーの力を集結し、強い組織をつくっていくことをお勧めいたします。
社長は孤独であるけれども孤独でない…
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