シンライフワークの河村です。
企業には「顧問」を置いているところも結構ありますが、実際「顧問」と呼ばれる人は
どのようなことしている人でしょうか?
そもそも顧問とは?
顧問(こもん、英語: adviser、counsel、of counsel)
ある組織に関与し、意志決定を行う権限を持たないが、意見を述べる役職やその役職に就いている者のことである。オブザーバー、参与、カウンセルなどというときもある。相談役も同義の役職名称だが、やや栄誉職的なニュアンスが強い。(Wikipediaより)
まだ若年だった頃は、顧問に着任する方たちは、現役を退いた元役員で、誤解を恐れずに申し上げるなら、「あがり」の名誉職。正直顧問が何をやっているのかわからない。そんなイメージが私にはありました。
しかしながら、実際には、その企業のブレーンであり、専門的知識、経験をもった人が「顧問」となり、経営陣含め企業に対し、助言・指導などを行う「外部の専門家」であると、今はとらえています。
「経営者にとって欲しい意見やアドバイスは何か?」それをを踏まえた上で、会社にとって価値ある顧問とは、どんな人なのか?について、私なりの考察を述べたいと思います。
なぜ、外部の顧問が必要なのか?
近年、専門的見地を持つ人からアドバイスや指導を受ける企業が増えてきていますが、このような理由があるかと思います。
1. 先が読めない今の世の中において経営陣の補佐役が必要である
2. 法律等専門知識を持つ人材を社内で育てる時間がない
3. 社内にない知見、経験をもった人材からの助言で変革スピードをあげる
4. 想定外な出来事に対し迅速に対応するための外部人材の見識、胆識が必要である
5. リスクへの対処、トラブルの未然防止などのために外部の専門家が必要である
複雑化、多様化、グローバル社会である今、企業は持続的成長をするために、たえず大小のイノベーションを起こさなければならなくなっています。
企業は果敢に課題解決に取り組むものの、その多くは対処療法的であり、仮に課題解決できたとしても、副作用が起こり、新たな課題が生じているということがしばしば見受けられます。
こうした出来事は、既存のシステムの限界を意味していると言っても過言ではないでしょう。
であれば、どうしたらよいのか?
知恵を集結し解決にあたることが重要になってきます。
そのための広く、深く、そして高い知識・見識をもった外部の専門家を顧問として迎い入れることは、有効的な手段だと思います。
こんな外部顧問を求めよう!
結論から申し上げると、私は外部顧問を活用する際重要視したいことは、その専門知識があることはもとより、経営者に寄り添い、一緒になって考え、ゴールに向けて経営者と共に行動する、いわゆる伴走者である人を選ぶべきであると思っています。
ゆえに、専門性を持った人であれば事足りるということではありません。
専門知識を持ってその問題を対応しても、根本的な問題を解決していなければ、一時は解決に至るかもしれませんが再燃することがあります。対処療法では副作用も出るというイメージです。
例えば人の体調を例にとって説明をしてみましょう。
体調が悪く、お医者さんに診てもらい、薬を飲んで治ったものの、また同じような症状が出るようなことを繰り返す、あるいは、別の症状が発症してしまう。
こんな状態が続くとすれば、薬で解決するような対処療法では改善できず、そもそもの体質改善が必要であると気づくはずです。
しかし、体調不良の場合は、まずは薬で解決させようとする。それで問題が解決しなければ、根本的な解決をどのようにすればいいのかわからないし、自分で改善ができるのだろうか?と思うのではないでしょうか。
それを企業に当てはめてみれば、改善、改革、変革したいと思っている、いったんは思いつくことで対処するも、同じような問題が再燃する。それ以外の対応の必要性も十分認識しているが、どうやったらそれが出来るのかがわからない。
その企業体質を改善するために外部顧問の存在を活用するのです。
企業が求める外部顧問の役割は、解決するための知識習得が目的ではなく、事業における解決が目的であるからです。
外部顧問が、あなた(経営者)との関係性を重視しているか、人間関係に重きを置いているか、ここに注目していいただきたい、それが優れた外部顧問ではないと考えます。
最後に
これからの世の中、益々不確実性社会になっていくように感じます。
「絶対」ということはないとわかっていても、何とかしようと懸命に努力する経営者、出来ることは何でもやってみようと企業変容を受け入れる経営者も沢山いらっしゃいます。
厳しい社会環境の中でも、経営者は社員を守り会社を維持、成長させていかなければならないという重責を担っています。
そうした中、事業の持続的成長の実現を、一緒になって考え伴走する外部顧問の登用は、経営者にとって心強い存在となります。
経営者の管理監督をする役割ではなく、複雑化、多様化している今の世の中で事業の成長をするためにどうあったらよいのか、それを考え実行するための一助となる存在が外部顧問です。
同時に、外部顧問が入ったことで創造的摩擦が起き、企業の成長、イノベーションとなった、と言われるようになれば、その外部顧問は顧問冥利に尽きることでしょう。
これまでの経験、知識を役立てたい、人の為になりたい、と考える経験・知識豊富で胆識あるシニア人材は多くいらっしゃいます。
本稿が、そうした外部人材の活用の一助になれば嬉しい限りです。
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